高原の森
クロスカブで走り回って見つけた野辺山の土地ですが。
1700mほどの高さでカラマツ・白樺・トウヒ・コメツガなどの混合林。
樹皮や足元の岩には苔類がびっしり覆っていて、見事な叢林です。
まず、足元の笹を刈って敷地内に道を付けるところから始めました。
地面が見えてきたら落枝や倒木に多彩な茸類が生えていて。
ナウシカの腐海に紛れ込んだみたいです。
タープだけ張ってフォルディングベッドで寝起きしながら笹を刈っていたのですが、真夜中にランプの明かりで光る目が見えます。
昼間たくさん見かけた鹿よりは低い位置で、これは熊かな?と身構えました。ライトで照らしても距離があるので姿は分かりませんが、こちらを伺いながら囲うように歩いている。高さは膝くらいか。
身を守る物といえば草刈り機ぐらいしかないので、1時間ほど息を詰めて睨み合いでした。
翌朝、土地に詳しい方に相談したら高さからたぶん狸でしょうとのこと。
人を恐れず近づいてくるそうです。
鹿は随分たくさんいます。
木を伐採すると大量の葉つきの枝が落ちますが、それを食べに真夜中にやってくる。早朝に起き上がると母鹿とバンビがこちらを見て、やがてヒョンコヒョンコと飛び跳ねながら森の中に消えていきます。
前半身、後ろ半身を交互に踊らせるのではなく、背中を地面に水平にジャンプするのでヒョンコヒョンコとしか形容のしようがない飛び方は深い草むらを移動するのには怪我をしにくいやり方なのでしょう。